単著専門書『上代イニシヘ/ムカシ考 中古への流れにも論及して』&正誤表



『上代イニシヘ/ムカシ考』 古語「イニシヘ/ムカシ」に関する、五章仕立ての専門書を刊行しました。両語がどういうニュアンスかについては、現在、正反対の二説が並存しています。その混乱を結着させるべく、具体的かつ網羅的に論述しました。上代・中古の古典文学における語彙を研究する国語学者や、上代・中古の古典文学を研究する国文学者に、危機感をもって読んでほしい拙著です。自説にとって都合悪く映りそうな例や説に対し、避けることなく真正面からとり組んでいます。『上代イニシヘ/ムカシ考 中古への流れにも論及して』。令和6年3月31日、三恵社刊。税別1,900円、A5判196頁、ISBN978-4-86693-938-4 C3081。

購入に関しては、税別1,900円と安価ですが、書店に広く出回るような本ではないので、出版元に直接注文した方が早いでしょう。 E-mailinfo@sankeisha.com、TEL
052-915-5211or03-6657-0970です。

なお、
残念ながら誤りが見つかっています。その訂正すべき箇所を、報告しておきます。
28頁3行目「を  強調」および194頁後から4行目「である。   」のスペースを削除

37頁7〜8行目
・72頁注16の1行目・80頁注5の1行目「「古」」の後に「「上古」」、「一九」の後に「二一・二四」を挿入し、「二」を「四」に変更
92頁後から5行目「二」を「四」に変更「「古」」の後に「「上古」」を挿入し、後から4行目および80頁注5の2行目に各二つある「古」の後に「上古」を挿入、かつ、前者の「唯一説明できていない」を「まだな」に変更
93頁7行目「する。」の後に
「前時代をさす同書二一・二四頁の「上古」も、同様である。」を挿入
96頁後から6行目「しやすく」を削除
134頁注1の1〜2行目「感な〜感な」を「的な〜的な」に変更
190頁後から4〜3・2行目「の初出論文」を削除

目次
第一章 上代におけるイニシヘ/ムカシの使い分け
    ―イニシヘ断絶/ムカシ連続説の妥当性および『伊勢物語』への流れ―

第二章 上代におけるイニシヘ/ムカシの使い分け(続)
    ―『常陸国風土記』にイニシヘ断絶/ムカシ連続説を適用することの妥当性―

第三章 上代におけるイニシヘ/ムカシの使い分け(続々)
    ―『日本書紀』にイニシヘ断絶/ムカシ連続説を適用することの妥当性(『古事記』にも触れて)―

第四章 イニシヘ断絶/ムカシ連続説でわかること
    ―『日本書紀』『万葉集』『常陸国風土記』『伊勢物語』を例にして―

第五章 イニシヘ断絶/ムカシ連続説でわかること(続)
    ―上代から中古の『土佐日記』『古今集』『後撰集』『伊勢物語』『竹取物語』への流れ―

あとがき(および初出一覧)   



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